「音みる夜Vol.2」お越しくださいました皆さま、本当にありがとうございました。
コンサートが終わるまで不安の塊の中にすっぽり入りこんでおりましたが、
今年も皆さんの驚くような笑顔を拝見し、暗い穴の中から這い出ることが出来ました。
皆さんから、詩のような、歌のような、日記のような、思い思いのご感想を次々と頂戴しました。
私が何かを見聴きして音にする、その音をさらに言葉にしてくださる、というのは、なんだか
アートの伝言ゲームのような不思議な感じがします。
近江楽堂という会場は独特の響きがあります。
去年の響きを想像しつつどう音を進めるか、これを直前まで考え、音を出して遊び方を
発見する。ということが本番の最中にも起こっていて、心身の中でおよそ決まっている音楽を
新しくしながら進めていく、ということが出来るようになったVol.2でした。
今回はアルバムの曲から4曲、それ以外の8曲は新曲でした。
聴いてくださるお客様もある意味挑戦、かもしれません。
また来年も行きます!という方が年々増えるのは本当に嬉しいことです。
アンコールで演奏しました「じょんがら節」
2014年の秋ごろから、どうにか自分の中に取り込みたい一心で、とにかく初代高橋竹山の
演奏を聴きこみ、楽譜に起こして練習しては、一度忘れ、ということを繰り返しました。
この「忘れる」ということがとても重要で、勉強のように一夜漬けではアートという雲を掴む
ことは出来ないのです。
何度も聴いて弾いては忘れ、徐々に浸透していった自分なりの「じょんがら節」が1年半にして
漸く形になった気がします。
頂いた感想は素晴らしいものばかりで、作家さんの小説を読んでいるかのような、自分と全く関係ない物語のようで、涙ぽろぽろしてしまうような「作品」もありました。いつか了承を得ましたら、ブログに掲載させて頂こうと思っております。
というわけで、またきっと自然発生するであろう新曲を皆さまに聴いて頂けるように、日々宝探しをして行く所存でございます。
本当にありがとうございました。
五十嵐あさか 拝
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